2011年08月05日

”ネット寺院”って、これもそう?

暑い日が続いています。またブログをさぼっちゃいました・・・反省。
昨日、ダイヤモンドオンライン(ビジネス情報サイト)を読んでいたら、面白い記事がありました。ちょっと転載。
(原文はコチラ

“ネット寺院”はただの駆け込み寺にあらず!
時代の節目に浮かび上がる「新しい仏教の形」


東日本大震災以降、自宅でもオフィスでも心休まるときがない。常に圧迫感がある。ドキドキ・イライラが止まらない。不意に涙が流れてくる──そんな症状を訴えて、専門医に相談する人が急増しているという。

 地震や津波、原発事故の被害を直接被った地域のみならず、震災の傷跡は深く、広範囲にわたる。精神的な意味での回復には、物理的なそれと同等、またはそれ以上の時間が必要だろう。

 癒えるのに時間がかかるその傷を治すため、いや、受け入れるために、仏教が注目されている。先祖供養のための仏教ではなく、いまを生きる人たちが健全で心健やかであるよう、仏教の魅力をわかりやすく伝える若い僧侶たちがいる。

 松本圭介氏は、光明寺(東京都)に所属する浄土真宗本願寺派の僧侶。今春、南インドのハイデラバードにあるIndian School of BusinessにてMBAを取得した。

 同氏が開設したブログサイト「彼岸寺」は、“宗派を超えた仏教徒や普通の人たちが新しい時代の仏教について考え、行動をする「インターネット上のお寺」だ。

 Twitterアカウント宛てに寄せられた素朴な疑問──「現代人にとっての極楽浄土とは?」「仏教にはオーラという概念はありますか?」といった問いかけに答えたり、各寺院の住職による連載コラム、お気に入りの僧侶を見つける「仏教人データベース」、正しい坐禅のやり方や心構えを学べるiPhoneアプリ「ソーシャル坐禅アプリ『雲堂』」まで展開。仏教界における新しいメディアと言えよう。

 おもえば仏教は、時代の変わり目に劇的な変化を遂げてきた。戦乱期における鎌倉仏教の勃興、飢饉からの精神的救済、明治維新後の廃仏毀釈など、法が定めたから教えが変わるのではなく、時代が、そしてその時代に生きる人々が拠り所を求めた結果、今日の仏教が存在している。

 対面で教えを説く説法から始まり、経典という目に見える形で教えを伝え、いまや書籍、SNSやTwitterなどのリアルタイムウェブツールまで、止まることのない仏教の形態変化は、現代に生きる我々にどのような影響を及ぼすのだろうか。

「彼岸寺」や在籍・協力する多くの僧侶たちは、昔に比べて身近な存在ではなくなったとされる仏教が、現代の私たちの生活においてどのような存在なのか、あるとすればどのような影響を及ぼすのかを考える、1つのきっかけとなる。

 布教と言っても、信者を増やすことだけが目的ではない。人々の心を安らかに定め、人々の平穏を実現するための手段が仏教なのだ。ウェブツールを用いた仏教のあり方は、その入り口を寺院や地域、伝統ではなく、「人」に定めた新しいムーブメントだと言えよう。

(筒井健二)


最後のくだり、アンダーラインは泰明が引いたものですが、良い事書いてますね。

このブログの「はじめに」にもあるように、私もある意味では”彼岸寺(ネット寺院)”に影響を受け、そのエッセンスを拝借しているともいえます。仏教を身近に感じてほしい、そして変な誤解や偏見を融解させたい、本来仏教が持っているみずみずしいまでの教え、生きた教えを伝えたい、と泰明は常々思っています(できてませんが・・・反省)

でも初志貫徹というか、ブログを始めてまだ半年ですが、基本的なスタンスは変えていないつもりです(良し悪しは別として)

一方、この「彼岸寺」には数々の批判が寄せられているのも事実。例えば、「執筆している僧侶はみんな超高学歴(実際、東大・ICU=何でココ??!・慶応などゴロゴロ)だから、結局坊主で食えなくても他の仕事で十分食えておつりがくるだけの稼ぎはできる」「一般のお寺の現状と乖離している」「あれは本当の仏教のあるべき姿か?」などなど。(どうでもいいけど、執筆僧はイケメンが多い気がする・・・)

その言い分も分かりますが、やはり一僧侶の端くれとして、こうしたムーブメントは”済度衆生の為の方便”として「あり」だと思います。分かりやすいのが良いとはいいませんが、ある程度の「歩み寄り」は慈悲心として容認されるべきじゃないかなぁ、と。
その上で、というか、ベクトルとしては真逆になるけど、ひとりの僧侶として精進し、祖録を読むような生活を続けられたら、それが理想かなぁと思います。これが上求菩提下化衆生ではないかと。
(まぁ、上とか下とか言い方が良くないので、私は「”内”求菩提”外”化衆生」だと思っていますが・・・)




<オマケ>
これがインターネット超宗派寺院”彼岸寺”ウェブサイト
この彼岸寺サイトを執筆している数名の僧侶(宗派はバラバラです)の内、2名は曹洞宗大本山永平寺の修行経験を持つ、れっきとした曹洞宗僧侶。ついでにその1人は私と同期で、大の仲良し。私の結婚式にも来てくれ、その上プロ顔負けの”馴れ初めビデオ”を作ってくれました。観た人を驚嘆させたという、素晴らしい才能の持ち主です。


Posted by 泰明@西光寺 at 09:29
Comments(2)
この記事へのコメント
暑いですね、ほんと。
良いお天気なのはうれしいけれど
こういう日は、蜂さんに遭遇するんですよ(怖
さっきも、頭の上を蜂が飛んで行って、怖かったです(@_@;)

さっそく、“彼岸寺”に遊びに行ってきました♪
僕は嫌いじゃないです、こういうの。
むしろ、いいと思います☆
でもやっぱり、個人的には、知らないお坊さんの書きものよりも
ここのブログを見てるほうが落ち着きます(笑
(と、言いつつも、“彼岸寺”のページをブックマークした志穏……)
Posted by 志穏 at 2011年08月05日 12:04
>志穏さん

コメントありがとうございます★ホントに暑いですね~~。

蜂、気を付けてくださいね。お墓もお花と水を求めてわんさか来ますよ。結構お墓でお経読んでいると飛んできます。正直、怖いです(笑)

彼岸寺、カッコいいでしょ?デザインセンスもいいし、執筆者のセンスも(頭脳も)ずば抜けていいです。ちょっと僕には真似できませんが・・・(汗)でも、いつも拝見して勉強してます!

まぁ、でも志穏さんが仰ってくれたように、”地域密着「となりのお坊さん」的”マイナーさでこのブログもやっていこうと思いますので、これからもボチボチよろしくお願いします(笑)
Posted by 泰明@西光寺泰明@西光寺 at 2011年08月05日 13:14
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