2011年01月26日

はじめに -1-

<ブログをはじめるにあたって・・・>

はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
豊橋市の広小路通りにある西光寺におります、小原泰明と申します。

普段の生活を中心に、僧侶(曹洞宗)として、一人の豊橋市民として、はたまた”アラサー男子”として、(ごく稀にイクメンとして…?!)、徒然なるままにブログをしたためてみます。

タイトルは、知られざるお寺(僧侶)の日常という意味を込めて『おてライフ』にしました。


普段は垣間見ることのできない、そしてみなさん御存じないであろう”等身大&素顔の僧侶”をお伝えできたらなぁと思います。

私は聖人君子では全くないですし、聖人ぶって「自分は偉いんだ」と勘違いしている僧侶は嫌いです(笑)
一人の人間として悩みもあるし、みなさんと同じように、つまづいたり、憤りを感じたり、悲しんだり笑ったりもします。
 しかし、同時に曹洞宗の僧侶として、仏教を、道元禅師のみ教えを学び(私はまったく浅学ですが)、それを実践した生活を送るべき、とも思っています。

「お坊さんって普段なにしてるの?」とか「修行厳しいんでしょ??」といったように素直に仏教、あるいはお寺に対して興味を持って下さる方もいらっしゃいます。
 でも、(誠に残念なことではありますが)葬式・お布施・はたまた僧侶自体に、敵愾心や不快感をお持ちの方が多くいらっしゃることもまた事実だと受け止めています。

これらのことを、私の一人力で解決したり、どうにかできるとは微塵も思っていませんし、私自身もその「不快感を抱かせる僧侶」側になる可能性だってあります。(この点に関しては常に自戒の念を持ち続けていくつもりです)
しかし、だからこそ、悩み、立ち止り、壁にぶつかる、しかもそれを隠さず、僧侶として、人間としての「おてライフ」を綴っていきます。

その中で、これを読んでくださっているみなさんの疑念を晴らすことができたり、疑問を一緒に悩んで解決できたり、コミュニケーションをとったり、あるいはその関係の中で内面・外面問わず成長させていただけたら、これ以上に有り難いことはありません。


僧侶って葬式や法事だけやってるわけじゃないんですよ!
仏教って死んだ人だけ相手にしてるんじゃないんですよ!
声を大にして言いたいです。

どうぞよろしくお願いします。
  
タグ :豊橋お寺


Posted by 泰明@西光寺 at 09:02
Comments(2)はじめに
 

2011年01月26日

はじめに -2-

<このブログって・・・>

私がこのブログを始めるにあたって、最初に念頭にあったのは「まず西光寺のお檀家さんに読んでいただきたいな」ということです。
 もちろん、ブログはインターネット上のものですから、誰だって読めるわけですし、その方々に垣根を作るつもりは毛頭ないのですが(むしろ大歓迎です)、そうであってもブログを書く原動力というものがあるわけでして、その辺のことに関して、ちょっと書いてみます。



1.西光寺のお檀家さんへ

私は常々実感していることがあります。それはお檀家さんが支えてくださっているからお寺があるのです。
だからこそ、前述の通り、まず第一に西光寺のお檀家さんに読んでいただきたいと思って、これを書いています。そこに第一のプライオリティーを置きたいと思います。

そう思うのには、実は強い理由があります。

率直に申し上げて、現在の西光寺は(さまざまな要因があり)お檀家さんと積極的かつ双方向のコミュニケーションが取れているとは言い難い状況だと私は感じています。

そして私は常に「お檀家さんのお話をお聞きしたい」という気持ちをもっております。
しかしながら、これまた”さまざまな要因があって”十分にお聞きする時間がとれないのが現状です。
これについては、新たに機会を設けるなど、日々考えていきたいです。
(尤も、”別に聞いてほしくないよ”と思われる方もいらっしゃるでしょう。口下手な人もいるでしょうし、話好きな人もいる。それについては重々承知の上ですし、その上でそう思われるのなら、それは全く私の不徳の致すところであります)

それで、その「コミュニケーションが取れていない」ことへ解決策の1つが、このブログであると考えています。

ブログの良い点は、インターネットならではの”物理的距離”に左右されないことと、情報の速報性。
それからメールやコメント、(特にこのブログは”オーナーへのメッセージ”という機能があります)などインタラクティブで、なおかつ(これは結構重要ですが)読む時間に左右されないツールをもって、意思疎通ができうることです。

もちろん、本当は「お檀家さんのお話をお聞きしたい」のです。そしてそれが本来の在り方なんだろうとも感じています。
ただ、ブログを始めた以上は、私自身について知っていただく、それはすなわち「記事を書く」ことしかできません。
 これをご覧になってくださっているお檀家さんが「ブログ見たよ」って言って下さるだけでうれしいし、それがきっかけで会話が始まるってこともあるんだろうと思ってます。



2.豊橋と東三河の方

このブログは「どすごいブログ」という東三河地域のブログを使わせてもらってます。なぜここを選んだかというと、一言でいえば西光寺が豊橋市にあるからです。

この”どすごいブログ”さんにページを置かせていただくということは、やはり内容がこの地域に根差したものでありたいし、それも一つのお寺の存在意義と考えているからです。

お寺は今でこそ、その力が弱まっていると批判されますが、もともとは地域のコミュニティ的役割を担っていた面もあったそうです。そんなことから、この地元に密着したブログならば、少しでもその面を取り戻す可能性があるんじゃないか、と考えました。

地域ブログっていろんな捉え方があると思うんです。
私は「ネットとリアルのハイブリッド」と思っていまして、要するに「”インターネットならではの情報発信能力とコミュニケーション機能”と、”地域の実名・信頼性=生活直結性”という背反しそうな要素が上手く合わさっている」ということです。
今までこういうブログの在り方ってなかったんじゃないかと思うからこそ、期待もしています。
そして、それらの点を鑑みて、このブログは「実名」で運営しています。

どすごいブログがこれからもどんどん盛り上がっていくといいですね!



3.仏教に興味のある方

昨年(2010年)、NHKで『宿坊に泊まる』という番組をやってましたね。視聴率のほどはわかりませんが、それでもそうしたことに関心をもたれる方がいるからこそ、放送したんでしょうね。
また、仏教だけではなく、今、さまざまな宗教がクローズアップされています。特に仏教(と神道)は雑誌『PEN』にも2度ほど特集が組まれ、あの雑誌の読者層を思うに、さほど高齢の方ではないわけです。(多分私=30歳、くらいからの読者層じゃないかと思います)

そうした「今、ここにおいて私たちにとって宗教とは何だろう?」と、今までの社会情勢を含め、自分たちが一度立ち止まった考える時期に来ている、といった感は確実にあります。そうした背景もあり、仏教に興味がある方と、一緒に「仏教って何だろう?」って考えていければなぁ、と思っています。

仏教、そしてお寺には様々な側面があります。

確かに、汚い、或いは悪い一面ばかりが報道され、それはそれで事実なんでしょうが、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という感が否めません。そしてマスコミの流す情報(=一面だけを見て)で知ったつもりになっている方がいかに多いことか。一口で言い切れるほど、簡単な世界ではありません。

文化的にも、歴史的にも、教義的にも、地域的にも種々の役割を担い、また発展し、多様化し、そしてこれからも担っていかなければならないのが、お寺であり、仏教です。

もう一度言いますが、
僧侶って葬式や法事だけやってるわけじゃないんですよ!
仏教って死んだ人だけ相手にしてるんじゃないんですよ!

切り口(あるいは入口)はどんな風であれ、仏教やお寺に関心を持って下さるのは、一僧侶としてとてもうれしいことです。
仏教って本当に面白くて、同時に分からないことだらけですが、「入口は広大で、奥行きは深遠な」世界だと思います。

みなさんと一緒に考えていけたらいいな、と思います。


  
タグ :豊橋お寺


Posted by 泰明@西光寺 at 09:01
Comments(0)はじめに
 

2011年01月26日

はじめに -3-

<3つのブログ>

今回、このブログを始めるに至るきっかけや、こうありたいという目指している方、そしてブログがあります。
それを自分が忘れないためにも、ここに記しておきます。



1.白川密成さん
 白川師は、真言宗のお坊さんです。四国八十八霊場の一つ栄福寺というお寺にいらっしゃいます。(愛媛県今治市)

「ボクは坊さん。」(ミシマ社)って本が朝日新聞にインタビュー記事として紹介されていまして、私はその記事で興味を持ったのですが、何しろ文章が面白いんです。
 非常に現代的で、ポップ(と言ったら失礼かもしれませんが)、ホームページもお寺のものとは思えないセンスの良さ。こうした事が私にはとても新鮮で、とても勉強になりました。お寺に対するマスイメージが完全に払拭されています。(この点は賛否両論でしょうが)

 また、師はかつて、糸井重里さんが主宰するサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」にも連載をしていました。
それだけでも、いかに彼がコンテンポラリーな感覚を持っていたかが窺い知れます。

そして、師と私はほぼ同世代のアラサー。(多分1,2才しか違わないはずです)

こういう同世代の僧侶がいることが、私にとって刺激になるし、また彼の非常にスタイリッシュな”仏教に対するスタンス”って現代の20代、30代に受け入れられやすいんじゃないかな、と思っています。

そのエッセンスを、このブログでもうまく取り込めるよう、考えていきます。

そういうスタンスですと、他にもこのあたりがおもしろいです。
彼岸寺(私の友人も執筆しています)→http://www.higan.net/



2.つらつら日暮らし http://blog.goo.ne.jp/tenjin95

 曹洞宗の僧侶、tenjin95さんのブログです。私が同じ僧侶として「こうありたい!」と思わせてくれる素晴らしい方です。

 極めて該博、そして及びもつかないほど多岐にわたる語録・文献を渉猟され、また同時に実践(=修行)され、正にこうした姿こそ本来の僧侶であると、声を大にして言いたいです。
 ブログの記事も、曹洞宗の教義は言うに及ばず、他の時代の祖師(高僧)や他の宗派、果ては野球に時事問題まで、多岐にわたっています。まったく頭が下がります・・・。

 ちなみに、後から知ったのですが(ブログはハンドルネームで書かれているので、最初は気付かなかった)、師は私の大学時代の大先輩で、寮の隣部屋でした。この「御縁」に感謝です。
 ちなみに、大学の先輩ですから、こんなに博識なのに、年齢も私と五指と離れていない・・・。まったくもってすごい先輩です。

中でも特に興味深い記事は以下の2つです。
反無宗教論http://blog.goo.ne.jp/tenjin95/e/7d9aadb68a49a3d0b3687f9a3b8b8777
・・・これを読むと、いかに「私は無宗教です」と簡単に公言する方が拙い思考でそう思いこんでいるかに気が付かされます。現在も連載継続中。

現在の寺院が実子相続である理由の独断的見解(1~18)→ http://blog.goo.ne.jp/tenjin95/e/c54b3d34b5b948ef95ef9138bce85267
・・・リンク先ページの中ほどにインデックスがあります。「あ~なるほど分かる分かる。」と膝を打ちたくなる名文。お寺嫌いな人もおもしろいと思いますよ。



3.牧師・かねごん日記 http://kanegon.dosugoi.net/

ここで思いっきり逆サイドに蹴ってますね(笑)
金子牧師さんは日本キリスト教団 豊橋教会(国1沿い)の牧師さんです。

同じどすごいブロガーさんで、師と出会ったことこそ、私がここでこのようなブログを始める契機となったのでした。

金子牧師さんは本当に素晴らしい方で、とにかく面白いんです!話も面白いし、気さくなお人柄だし。
そもそも牧師さんとの出会いは、どすごいブログという存在を知った時、たまたま目にとまったのが牧師さんのブログでした。

元々、仏教を勉強するうえでも、他の世界宗教を学ぶことはとても重要だ、と思っていたので、とりわけ世界最大規模の宗教であるキリスト教に興味があったのです。宗教が文化や生活に及ぼす影響、まさにそれを見たくて、新婚旅行で行ったフランスでは、行く先々の街で必ず教会にお邪魔していました。

ただ、このように書くと「単純にキリスト教を利用しているだけなんじゃないか」とかお叱りをうけそうですが、そんなことはまったくないです。現に、『東西霊性交流』という活動が禅文化研究所で行われており、仏教の僧侶がローマ法王に謁見したり、カトリックの神父さんが日本のお寺で坐禅を学ぶ、なんてことを30年も前からされています。

話が脱線しましたが、そんな折に、彼のブログを拝見して、どすごいブログにおいて圧倒的な文章力とおもしろさ、信仰に対する真摯な態度、時には”○○で飲みました”的な聖俗を縦横無尽にわたる話題、そうした文章に惹きつけられたのです。

とにかく思ったのは「牧師さんのブログを読んでいるのに、なぜだか仏教を素直に感じる」ことでした。これは上手く表現できないのですが、とにかくそんな気持ちになったのでした。

ちなみに・・・隠すつもりはありませんし、隠していてもいずれバレるでしょうから(笑)、書きますが、牧師さんのブログにある「牧師、僧侶と語り合う」の僧侶とは、私のことです。

   ●牧師、僧侶と語り合う① http://kanegon.dosugoi.net/e81160.html
   ●牧師、僧侶と語り合う② http://kanegon.dosugoi.net/e81911.html
   ●牧師、僧侶と語り合う③ http://kanegon.dosugoi.net/e82393.html  
タグ :豊橋お寺


Posted by 泰明@西光寺 at 08:26
Comments(2)はじめに
 

2011年01月26日

はじめに -コメント等規約-

***おしらせ***

この記事は、時系列では一番古いですが、「はじめに」カテゴリーの文章を読みやすくするため、敢えて逆になるように並んでいます。よろしければ、右カテゴリー「はじめに」をクリックしてご覧ください。
以下の文章は、円滑なブログを運営するために、提示してあるだけですので、記事としてお読みにならなくてもけっこうですよ。






<本ブログに関するガイドライン>

特段、こんな仰々しい文章を提示する必要もないのかもしれませんが、過去、他の曹洞宗僧侶が書いているいくつかのブログで、明らかに酷いコメント(捨てコメントや誹謗中傷)を残される方が散見されました。
最終的には、有効な議論もできず、ただコメント者が管理者である僧侶に対し罵詈雑言を浴びせ、一方的に僧侶(と曹洞宗)を罵倒するなどの結末を迎えるのが常でありました。正直、読んでいて本当に気持ちが悪くなるばかりで、僧侶の誠意あるコメントに対して、あまりのコントラストに読み進めるのも辛くなり、辟易したことも一度や二度ではありませんでした。

 そうした経緯もあり、個人的には、このブログで私の実名・所在を明らかにしている以上、コメントくださる方も、それ相応の配慮・態度を望みます。
 また、先の記事にも書きましたが、『どすごいブログ』という地域ブログをお借りしている限り、当然に”顔を合わせての直接対話”の可能性や、(同じどすごいブロガーであれば尚更)コメント者に対しても実名等における信頼性が他のブログ以上に大きいと考えます。

以上の観点から、円滑なブログを運営するためのガイドラインを設定します。
また、このガイドラインに関しては、同じ曹洞宗の僧侶である、tenjin95さんに多大なご助力をいただきました。この場をお借りして、御礼申し上げます。



【このブログの文章について】
 当ブログの本文及びコメントの全てについて、これらは私が所属している、あらゆる組織・団体(含法人)とは無関係であり、それらの組織・団体の見解を反映したものではありません。あくまでも私自身の自己責任に於いて書かれているものです。
 それらの組織・団体に抗議しても、それらは私自身の発言を止める権利を有していないので、直接私自身にお伝え下さい。メール、もしくはサイドバーにある『オーナーへメッセージ』にてお伝えいただければ、幸甚です。



【コメントについて】
円滑なるブログ運営のため、以下のような内容を持つコメントの投稿はご遠慮願います。また、投稿が確認された場合には、投稿者の同意を得ずに管理人の権限として削除する場合がありますので、予めご了承下さい。

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 ■特記事項
 宗教的事象を含めて、コメント投稿者の見解が私の見解に相違している場合においても、お答えできうる・お伝えできうる範囲では最善を尽くします。しかしながら、結論に至るまで議論がされなかった場合、あるいは明らかな感情論、コメント投稿者が独善的に「自分が正しい」と思ってこちらの見解に対し、全く耳を貸さずに中傷的な発言を繰り返す、などの様子が見えた場合には、議論を打ち切り、その一切を削除する場合があります。

 なお、上記文中に出てきました「判断される」という時の判断者は、当ブログの管理人になります。
管理人に個人的に質問・意見・反論などをしたい場合には、メール(saikouji@citrus.ocn.ne.jp)かメッセージをいただければ応対いたします。


【リンクについて】
基本的にリンクをいただく場合、当方へご連絡いただければ幸甚です。しかし、不可能な場合などはその限りではありません。
私としては、積極的に相互リンクをしていきたいと考えております。



以上をガイドラインとして制定します。しかし、あまりにも愚劣なコメントやメールが殺到した場合、またその他の理由で上記のガイドラインでは対応しきれなくなった場合は、それ相応の対応をすべく、順次改訂していくつもりです。

繰り返しますが、これは円滑な運営を目的として設定されているものであり、自由で活発な交流の妨げになるものではありません。お考え頂ければ分かると思いますが、「人と人とがコミュニケーションをとる最低限のルール」であります。
通常の「匿名性の高いブログ」とは真逆の性質を持つのが拙ブログである故、あくまでこれは自衛措置、とお考え頂ければ幸いです。   合掌  


Posted by 泰明@西光寺 at 08:20
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