2011年02月17日
先日のお葬儀でおもったこと
先日のお葬儀で思ったことをつれづれ書きたいと思います。
そのお葬儀は、私の浅い経験ではほとんど経験したことのないものでした。
何かと言えば、会葬者が”喪主様+1名”のお二人のみだったからです。
尤も、ちょっとこれには諸般の事情もあって、このような形でのおつとめになりました。
しかし、私が一番びっくりしたのは、お二人の会葬者ということではありません。
それは・・・
葬儀が、中ホールで、祭壇もかなり豪華に、そしてお花やお供物もちゃんとお供えされていたことです。
私は家族葬という新しいスタイルに全面反対ではありません。生活様式が多様化する中で、どうしてもこうしたお葬儀が必要になってくるのは理解できます。
であればこそ、その葬儀会館さんの一番小さなお部屋で、近親者の方のみでのおつとめをされるのだろうと思っていただけに、これには本当に驚きました。
結果的には、お二人の会葬者でありましたが、たぶん、こうしたお飾りは喪主様のご意向なのでしょう、きちんと祭壇が組まれて、参列できなかった方のお花やお供えがございました。もちろん、おつとめ自体も、通常の葬儀と何一つ変わることのない流れを喪主様もご希望されておりました。
実は私は、あることにふと気付いて、正直、顔から火が出るような思いをしました。それは、「会葬者が少ないから、質素なのは当たり前」という自分勝手な思いこみに、自身気づいたからでした。
「会葬者がいないから、身内が少ないから、小さく質素でいい。」そんなことは単なる私たちの我儘や、世間体でしかないのかもしれません。
今回の喪主様が、故人様へどんな思いを抱かれて、この丁寧なお飾りをお願いされたのでしょうか?
きっと、残されたご遺族さまが、故人さまに向けて最後にできる「感謝の表れ」だと思われたからではないでしょうか。
私は直接に喪主ご本人に聞けずじまいでしたが、その込められた思いをくみ取るのは、僧侶として当然のことなんだと思います。そして、その気持ちを確かに受け取り、しっかりとおつとめをすることが、僧侶としての矜持だろうと考えておりました。小さくとも、よきご供養でありました。南無釈迦牟尼仏 南無釈迦牟尼仏
・・・と、ここで話が終われば、普通の「和尚さんのいい話」なんですが(笑)、私は立派な僧侶ではないので一言蛇足です。
それは、司会者さんがいらっしゃって、マイクを使って色々とお話しをされていたことです。
これって、祭壇とセットになってるんですか??どう考えても、今回に限っては不必要に思うのですが。
もちろん、呼ばれた司会者さんだって、困ったに違いありません。その気持ちも分かるんですよ。
でも、であればこそ、喪主様たちの気持ちをくみ取って、せめてマイクを使うのをやめるとか、いつもナレーションを入れている箇所をやめて、その代わりに、一緒にお花をお棺に入れてあげるとかもできたはずです。
しかし、そうはしなかった・・・。それがとても残念に思いました。
ちなみに葬儀や通夜の前後にするアナウンスは、私からお願いして一切やめてもらいました。だって、私が喪主なら絶対変だと感じますから。すみません。蛇足でした。
そのお葬儀は、私の浅い経験ではほとんど経験したことのないものでした。
何かと言えば、会葬者が”喪主様+1名”のお二人のみだったからです。
尤も、ちょっとこれには諸般の事情もあって、このような形でのおつとめになりました。
しかし、私が一番びっくりしたのは、お二人の会葬者ということではありません。
それは・・・
葬儀が、中ホールで、祭壇もかなり豪華に、そしてお花やお供物もちゃんとお供えされていたことです。
私は家族葬という新しいスタイルに全面反対ではありません。生活様式が多様化する中で、どうしてもこうしたお葬儀が必要になってくるのは理解できます。
であればこそ、その葬儀会館さんの一番小さなお部屋で、近親者の方のみでのおつとめをされるのだろうと思っていただけに、これには本当に驚きました。
結果的には、お二人の会葬者でありましたが、たぶん、こうしたお飾りは喪主様のご意向なのでしょう、きちんと祭壇が組まれて、参列できなかった方のお花やお供えがございました。もちろん、おつとめ自体も、通常の葬儀と何一つ変わることのない流れを喪主様もご希望されておりました。
実は私は、あることにふと気付いて、正直、顔から火が出るような思いをしました。それは、「会葬者が少ないから、質素なのは当たり前」という自分勝手な思いこみに、自身気づいたからでした。
「会葬者がいないから、身内が少ないから、小さく質素でいい。」そんなことは単なる私たちの我儘や、世間体でしかないのかもしれません。
今回の喪主様が、故人様へどんな思いを抱かれて、この丁寧なお飾りをお願いされたのでしょうか?
きっと、残されたご遺族さまが、故人さまに向けて最後にできる「感謝の表れ」だと思われたからではないでしょうか。
私は直接に喪主ご本人に聞けずじまいでしたが、その込められた思いをくみ取るのは、僧侶として当然のことなんだと思います。そして、その気持ちを確かに受け取り、しっかりとおつとめをすることが、僧侶としての矜持だろうと考えておりました。小さくとも、よきご供養でありました。南無釈迦牟尼仏 南無釈迦牟尼仏
・・・と、ここで話が終われば、普通の「和尚さんのいい話」なんですが(笑)、私は立派な僧侶ではないので一言蛇足です。
それは、司会者さんがいらっしゃって、マイクを使って色々とお話しをされていたことです。
これって、祭壇とセットになってるんですか??どう考えても、今回に限っては不必要に思うのですが。
もちろん、呼ばれた司会者さんだって、困ったに違いありません。その気持ちも分かるんですよ。
でも、であればこそ、喪主様たちの気持ちをくみ取って、せめてマイクを使うのをやめるとか、いつもナレーションを入れている箇所をやめて、その代わりに、一緒にお花をお棺に入れてあげるとかもできたはずです。
しかし、そうはしなかった・・・。それがとても残念に思いました。
ちなみに葬儀や通夜の前後にするアナウンスは、私からお願いして一切やめてもらいました。だって、私が喪主なら絶対変だと感じますから。すみません。蛇足でした。
この記事へのコメント
思うんだけど、こういうケースこそ司会者はいらず、お坊さんが直接語りかけてあげればいいんじゃないかと思うんだけどなあ。ちょっとその業者さんも機転がきかないよね。
あ、ちなみに教会では司会者さんというのは頼まないですね。弔電披露まで牧師がやったりしますから。彼らヒマそうにしてます(笑)。
あ、ちなみに教会では司会者さんというのは頼まないですね。弔電披露まで牧師がやったりしますから。彼らヒマそうにしてます(笑)。
Posted by kanegon
at 2011年02月17日 17:53

そんな事があったんですね~・・。
ご遺族への配慮・・。
思いやる事・・。
大切な事ですね~・・。
ありがとうございました。
ご遺族への配慮・・。
思いやる事・・。
大切な事ですね~・・。
ありがとうございました。
Posted by sally
at 2011年02月18日 07:07

>kanegon師
そうなんですよね。いつも私は葬儀の式中に、みなさんに法要の意味について解説するんですが、その時は、すごくアットホームな感じだったので言葉も変えてお話をさせていただきました。そういう方がいいですよね。
でも、牧師さん弔電披露までなさるんですか??!・・・ビックリ!
>sallyさん
コメントありがとうございます。
そうですね。やはり、近年では僧侶というと、「たんなる儀礼執行者」に成り下がっているので、それだけではいけないと思っています。
その儀礼の中にいかに自分の気持ちを込め、そしてご遺族の方の悲しみをくみ取れるかが、これからの葬儀で改めて必要なことだと思っています。
そうなんですよね。いつも私は葬儀の式中に、みなさんに法要の意味について解説するんですが、その時は、すごくアットホームな感じだったので言葉も変えてお話をさせていただきました。そういう方がいいですよね。
でも、牧師さん弔電披露までなさるんですか??!・・・ビックリ!
>sallyさん
コメントありがとうございます。
そうですね。やはり、近年では僧侶というと、「たんなる儀礼執行者」に成り下がっているので、それだけではいけないと思っています。
その儀礼の中にいかに自分の気持ちを込め、そしてご遺族の方の悲しみをくみ取れるかが、これからの葬儀で改めて必要なことだと思っています。
Posted by 泰明@西光寺 at 2011年02月18日 08:33
そうだね。僕は弔電も自分でやるね。なんていうかな、そこで司会者さんに頼むと流れが止まっちゃうような気がしてね。彼らの方が流暢に読んでくれるんだろうけど・・・。諸先輩方もみんなそうやってたしね。そこまでやるのが牧師なんだろうな、と。
Posted by kanegon at 2011年02月18日 09:21
この記事にかんしましては言いたい事がやまほど
あります。
が・・・今度お話しますね^^
あります。
が・・・今度お話しますね^^
Posted by 家族葬専門葬儀社あおい葬祭 深谷憲弘 at 2011年02月18日 18:10
レスが遅くなってすみません!!!
>kanegon師
「流れが止まっちゃう」というのは、すごくよくわかります。確かにプロの発音はきれいで流暢ですが・・・言われる通りですね。
>深谷さま
来週を楽しみにしております!!
>kanegon師
「流れが止まっちゃう」というのは、すごくよくわかります。確かにプロの発音はきれいで流暢ですが・・・言われる通りですね。
>深谷さま
来週を楽しみにしております!!
Posted by 泰明@西光寺
at 2011年02月20日 17:55
