2011年11月30日

嵐に呼ばれる男

分かっていたこととはいえ、嵐のように11月が過ぎ去っていきました。
ホントにいろんなことがあり、その時印象に残っていても、すぐに次の行事でそれが上書きされてしまうような日々でした。もう少しゆっくりしたら、思い出話的に記事を更新しようかとも思ったりするのですが、逆に、中途半端に書きためた文章(メモ的に書いておいて、アップする機会を失っている文)を読むと、時系列的に古いので“僧侶の日常”というより“思い出話”に終始してしまうのかな、という葛藤もあります。

訳の分からない前置きになりましたが、さておき、このところの日々と言えば・・・


仙台へ結婚式
・・・いろんな意味で、有意義な結婚式でした。永平寺同期の中には、先の震災で本堂や墓地が全壊した者もいて、彼らの話を直接聞けたことは、貴重でした。

特に、普段はおとなしい同期がポツリと「(震災直後は)海辺に(亡くなられた方が)浮いていて、“この世の終わりか”と思った」と話し、またある別の同期は「自殺者数も徐々に増えてきている。みんな震災直後はあまりのショックに、まず“生きること”に必死だった。でも、ようやく震災の被害の大きさ、凄惨さを受け入れ、理解できるようになってきた。だからこそ今からが辛いんだ。本当の復興はこれからかもしれない。」

結婚式の翌日、私はどこかのボランティアセンターで一日活動をしようとしたのですが、あいにく、都合がつかず、どうしようか途方に暮れているとき、若林区にいる同期が「車で案内してあげるよ」と言ってくれ、願ってもない幸運に恵まれました。

若林区の沿岸部を車で走ってもらったとき、大きな重機が地をならすために走り回り、基礎部分しかない住宅をいやと言うほど見、がれきの累々とした山を目の当たりにして、こみ上げてくるものを押さえるのが必死でした。

言葉にできない、様々な思いが去来する2日間でした。



*酉の市
・・・3回行われた今年の酉の市も26日を最後に無事に終わりました。
今年は多くのどすごいブロガーさんたちにお越しいただき、感謝感謝です。分けても牧師さんが来てくださったのはうれしかったな★



*近くのお寺さんの一周忌
・・・前の記事にもちらっと書きましたが、近くのお寺の先代住職さんの一周忌に参列。寒かった・・・。でも、亡くなられたときも寒かったなぁ。

 あれから一年。人間的に、そして僧侶として、自分は成長したのかなぁと、先代住職の遺影の前で自問自答しておりました。

 それよりなにより、酒宴を愛し、周りの人を本当に大事にされた方でしたので、そうした人柄が体現された法事+宴席でした。自然と人が集まるようなお人柄だったし、お酒が好きで(お酒が好きと言うより、たぶんお酒が入りみんなが和気藹々とする様子が好きだったと思う)“供養のためにもたくさん飲めよ”と言わんばかりの遺影でしたし(笑)それを見ながら、生前のお写真のスライドショーもありました。結局、ちと飲み過ぎた感もありまして・・・(内緒)



そんなこんなの近況でした。


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Posted by 泰明@西光寺 at 21:55
Comments(2)ぼ~さんの日常
この記事へのコメント
こんばんは
ブログの更新、楽しみにしてました☆


「本当の復興はこれからかもしれない」というのが
妙にずっしりきました。

復興のために、自分は何ができるのかな…って
考えてみようと思います。


「自然と人が集まるようなお人柄」かぁ…
僕もそんなふうになりたいです(;O;)
Posted by 志穏 at 2011年11月30日 23:24
>志穏さん

おはようございます★楽しみにしていただけて、光栄です!

そうですね。実は私も彼のその「これから・・・」という言葉を聞いて、ずしーんと思ったのを覚えています。でも、そうであるから意を新たに、何か震災に関して出来ることはないかと、思いました。

また詳しくは別の記事に書こうと思いますが、被災者自身でさえいろんなボランティアをすることに「これでいいのかな?」と自問自答しつつ行っているそうですよ。
Posted by 泰明@西光寺 at 2011年12月01日 10:28
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