2011年11月24日

永平寺旅行 -2-

あまり本題に入れずに前回は終わってしまいました。

18日(金)朝7時。西光寺より永平寺へ向け出発。豊川で事故車があり、渋滞の情報が出ていましたが、我々が通る頃には解消されていました。

大本山永平寺は福井県にあります。東名を走り米原から北陸道に入って北上し、約4時間。・・・と、遠い。そうそう、はじめに道中の無事を祈って般若心経をお唱えしました。みんな上手いです。

永平寺門前で昼食後、永平寺へ。控え室より一気に一番上(永平寺は山の斜面に建っているので)にある法堂(はっとう…本堂だと思ってください)へ。

実はすごくラッキーだったのですが、紅葉が最高潮でした。私も永平寺にいたので分かるのですが、永平寺の紅葉は短く、ホントに“瞬間”という感じ。今回はまさにドンぴしゃでした。

法堂では特別に法要を行っていただきました。これが非常にみなさんの心に残ったようで、後から感想をお聞きしても「永平寺での法要がすごく荘厳で、胸を打たれました」という意見が圧倒的に多かったです。

法要後には、永平寺の建物を修行僧が案内してくださり、みなさん熱心に聞き入っておられました。永平寺のすごさというのは、建物が国宝だとか、重文だとか、木造で最大の、とかではありません。
古い建物もほとんどないし、多くは明治期~昭和にかけてなのです。
しかし、その全てが実際に修行を行っている道場であり、祈りの場所でもあるということです。これがすごいのです。

だって、どんなに立派な建物で、欄間やふすま絵が立派でも、ただの観光寺にしかなりません。あ、別に観光寺が悪いわけではないのです。それは当時最高の文化の結晶だし、それが現存していることは価値があります。
でも、永平寺は修行道場です。

建物がすごいから、修行僧が集まるのではなく、建物がすごいから修行も身にはいるのではありません。修行僧が修行することが、あの荘厳さを作り、修行僧が修行することが、その人格を作り出しているのだ、と行く度に思います。その姿を目の当たりにできるのも、”お寺ならでは”の旅行だからかもしれません。

で、永平寺を後にして山代温泉へ。ご高齢の方も多いので、今回は宿坊には泊まりません。(永平寺には一般の方がお泊まり頂ける施設もあります)その代わり、ゆっくりと温泉につかり、永平寺での緊張をほぐしていただきました。

ちょっとおもしろかったのは、みなさん永平寺に入る直前と、法要を終えて帰るときの表情がまるで違うのです。やはり緊張しますよね~icon11

宴会ではカラオケで大盛り上がり(笑)意外な人がマイクを離さなかったり、意外な人が結構杯を重ねていたり・・・こうした素の付き合いができたことが、私にとって一番の喜びと収穫でした。


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Posted by 泰明@西光寺 at 19:27
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